小学生を対象としたワークショップを開催
MANAIでは昨年、高校生を対象としたデータサイエンス講座を開きました。講座では高校生たちがいくつかのグループに分かれ、それぞれが設定した問題を解決するための方法をAIやデータを使って探りました。そのグループの中の一つが「無差別教育」。教育を受けたい!でも、いろいろな理由でそれが叶わない。そのような子どもたちのために、全く新しい形の教育を提供し、子どもたちが”自分の能力を最大限に生かす”ことができるようにすることを目標としている。
その「無差別教育」グループが、小学生を対象としたワークショップを開催しましたので、グループメンバーの一人である若松虹凜さんのその内容を伺いました。
ー-------------
企画概要:小学3~6年生に向けて、「多角的視点、仮説設定能力、問題解決能力、コミュニケーション能力、正解が一つではないことを知ること」を身につけられる内容に。
具体的には、「DEARWONDER」というアプリを用いて、アプリ内のプレイグラウンド(写真)を真上から「見える図」だけで考えるのではなく、どんな「構造」をしているのか、影から分析したり、手を動かすことで一個一個仮説し実行し、そこから更に考察、そしてまた仮説という思考の流れを繰り返し行う。自分の頭の中で考えた形を積み木や粘土、ホワイトボードを使用しながら第三者に伝えていくことでアプトプットする。これらを4つのステージで行った。
活動中の様子:
プレイグラウンドが一個解けた時に、「解けた!!!」と目を輝かせながらお互い言い合う姿がみられた。同じプレイグラウンドを参加者5人で同時に開始し誰が一番早く解けるかをを競争した際は、沈黙になるほど真剣に集中していた。
「解き方がわからない」と言えば、隣の人だけでなく全体でいやここはこうだよって教え合う空気感が自然に形成されていた。終始「人に伝えるのが難しい」だったり、「頭ではわかっているんだけど、、形にするとなるとうまくいかない」などの声が聞こえたが、子供たちはその状況を楽しんでいるように思えた。初めは積み木使って説明してみてと言っても子供たちは頭を悩ませ、全く進まなかったが、ホワイトボードを用いて絵を使いながら全員が自分なりの説明をしていた。誰かが考えを共有すると、ここが自分と違う、ここは一緒だ、と相違点を見つけ、「じゃあなんで違いが生まれたのか」という考察も出来るようになっっていった。最後の方は、ホワイトボードだけでなく、積み木や粘土を用いて説明できるようになり、平面から立体として、頭にある形を現実に再現できていた。
企画終了時には、パンフレットに添付した写真がどんな形になっているかを見せると、保護者の方々はあー!と納得していた様子だったのに対し、子供たちはこれはこうなってる!と自然に自分の考えを言うようになっていた。
終了後の様子:
企画が予定通りに終了しても、ステージを解くだけでは足らずに、自分たちで作って解き合うと言う動きが見受けられた。「すっごいセコいステージ作っちゃおう!」と自分の習得した能力を最大限に活用しアウトプットしていた。
帰り際におうちでもやりたい!との声があってすごく嬉しかった。
ー-------------------
*今回ワークショップを開催したMANAIの市ヶ谷ベースは残念ながら閉鎖となりました。陰ながら「無差別教育」グループの活動が今後も順調に進むことを応援しています!